本日は、7月豪雨災害による農林水産関係被害について、被災農家、自治体、関係団体等の皆様から御意見を頂く為、7階講堂にてウェブ会議形式で、意見交換会を開催させて頂きました。
本来であれば、私が被災地を訪問させて頂き、直に御意見をお伺いすべきところですが、現下の新型コロナウィルスの感染状況を踏まえ、ウェブ会議方式とさせて頂きました。
まず、鹿児島県伊佐市で被災した水稲・施設園芸農家や、鹿児島県の三反園知事、伊佐市の隈元市長と意見交換を行いました。
伊佐地域を始めとして鹿児島県では、ハウスや水田への土砂流入などの甚大な被害を受けたとの事であります。
被災農家の方や伊佐市長からは、河川の氾濫により水田など一面が土砂で覆われ、ビニールハウスなども押しつぶされたという被害の状況をお伺いし、経営再開に向けたハウスの再建や水田の改良復旧支援、農業機械やハウスの支援に強い農業・担い手づくり総合支援交付金の被災農業者支援型の発動等について要望をお受けしました。
鹿児島県知事からは、農地、用排水路等の復旧に向けた早期災害査定の実施や園芸施設の復旧支援、林地崩壊等の早期復旧などについて要望をお受けしました。
次に熊本県熊地域の被災農家等との意見交換を行いました。
たばこ生産者や、(株)ゼンカイミートの羽田代表取締役社長、人吉市の松岡市長、錦町の森本町長、あさぎり町の尾鷹町長、JAくま球磨地域農業協同組合の福田代表理事組合長、県たばこ耕作組合の桑原事業課長、くま中央森林組合の宮原代表理事組合長に参加頂きました。
人吉市、錦町、あさぎり町、相良村などの球磨地域では、バックウォーター現象で多くの水田やハウス、葉たばこ等の農作物で冠水し、土砂が流入したほか、コンバインなどの農業機械の浸水や、畜産飼料ロールの流出、食肉処理施設で3m20cmもの水没、森林林道の崩壊など甚大な被害を受けた事をお伺いしました。作物だけでなく、機械や設備も大きな被害を受けているほか、地域の産業の要であった食肉処理施設で大きな被害がありました。また、たばこでは生育衰退や病害の誘発も懸念され、被害は更に拡大すると思われるとの事であり、これらの早期復旧に向けた支援などの御要望を頂きました。
続いて熊本県芦北地域の被災農家等との意見交換を行いました。
芦北町の果樹農家や、芦北町の竹﨑町長、熊本県農業協同組合中央会の宮本代表理事会長、熊本県森林組合連合会の前川代表理事会長、水俣芦北森林組合の桑畑代表理事組合長、熊本県漁業協同組合連合会の藤森代表理事会長、鏡町漁業協同組合の徳田代表理事組合長に参加頂きました。
芦北町、水俣市、津奈木町などの芦北地域では、水田への土砂流入やデコポンや甘夏などの樹園地の崩壊、牛舎等の冠水、施設等の浸水、林道崩壊、流木による漁業施設の崩壊などの甚大な被害を受けたとお伺いし、これら復旧に向けた支援などの御要望を頂きました。
また、熊本県の蒲島知事から、強い農業・担い手づくり総合支援交付金の被災農業者支援方の実施や、畜産業の早期復旧、林道・林業関係施設等の早期復旧、八代海の流木等の回収支援などの御要望をお伺いしました。
これまでは原形復旧が基本でしたが、温暖化の進展など地球環境も変わり災害規模も大きくなって来ております。
意欲を持った方々が生業(なりわい)を諦める事がない様に、被災していない周りの農地や園地などと一体で災害に強い復旧を模索して参ります。
その為にも、被災地の皆様からの御意見や御提言が基本でありますので、皆様と連携して将来を見据えた復旧に取り組んで参ります。
本日頂いた御意見を踏まえ、被災された農林漁業者の皆様が一日も早く生業を再建できるよう、ニーズに応えた支援策を作り上げて参りたいと考えております。
来週月曜日には、福岡県や大分県の被災農家等の皆様とも意見交換を実施させて頂く予定です。