本日は、東日本大震災からの復興状況調査のため福島県を訪問しました。
始めに福島県庁を訪れ、内堀知事と面会しました。
知事からは、まだ22の国と地域で輸出規制が残っているものの、独自に新しい地区を開拓し、今では発災前の輸出量を超えたという話や、GAP日本一を目指しオリンピック・パラリンピックでの食材供給に繋げる話、また「メダリスト」という新品種のダリアを生産していて、フラワーブーケに採用して欲しいという話など前向きなお話を頂き、元気付けられました。
その後、車内から、帰還困難地域や、特定復興再生拠点区域の状況を見させて頂きました。
特に帰還困難区域では、人が住まない住宅、元々農地である事が説明を受けなければ分からない荒れ果てた農地など、見ていて胸が苦しくなる景色の連続で、発災後、何度も被災地を訪問させて頂いておりますが、8年半経った今でも復興は道半ばであるという事を痛感しました。
富岡町では里山再生モデル事業を見させて頂きましたが、宮本町長からは切り捨て間伐やバークが外に出せないと、処理方法が見つからない苦しい胸の内をお聞きしました。
今回の出張の目的は復興再生という成功事例を見させて頂くのではなく、未だ解決が出来ていない事例を中心に見させて頂きたいとの思いで参りました。押し付けではなく、何かお手伝いできないかとの思いで、率直にご意見を頂戴しました。
楢葉町では、帰還農業者は1割という状況ではありながら、カントリーエレベーターが整備され、180haの稲作が再開されているとのことで、甘藷の栽培にも取り組みながら、耕作放棄地はほぼない状況との事で、復興のモデルになる横展開すべき取組であると感じました。
最後のいわき市の小名浜魚市場は、本当に素晴らしい施設でした。採る漁業から育てる漁業への転換を図っておられ、復興だけでなく日本の漁業の将来像も考えられていると感じました。