本日は、4月7日に閣議決定した新型コロナウイルス緊急経済対策のうち農林水産関係の内容をご紹介致します。
今回は、4月15日にご紹介した販売促進支援の内容とは別に、農畜産業振興機構(ALIC)事業で予算を計上している畜産・酪農関係の事業継続支援についてです。
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、外食の自粛などによって和牛肉の需要が落ち込み、価格が下落しています。
和牛農家の資金繰りを支援する為、
・牛マルキン(販売価格が、生産費を下回った場合に、差額の9割を交付金として交付する制度)の生産者負担金の納付を猶予し、国負担分である3/4を交付します。
・また、飼料、血液、肉質の分析など農家の体質強化に取り組んで頂く場合に2万円/頭を交付し、価格がさらに下落した場合には増額します。
・在庫が増え過ぎると牛の出荷にも支障が出ますので、肥育牛や子牛の出荷時期の調整に伴う餌代などの経費を交付します。
さらに、需要の減退により在庫が高水準にある脱脂粉乳(牛乳から乳脂肪分を除き乾燥させて粉にしたもの。ヨーグルト、乳飲料、菓子など幅広く使われる。)を飼料用など需要がある分野で活用する取組を支援します。
そして、もし畜産農家が新型コロナウイルスに感染した際には、事業が継続できるよう酪農ヘルパーなどのお手伝いの派遣経費を支援します。
これらの対策は、ALIC事業として補正予算案の成立を待たずに支援することとしています。