豚熱・アフリカ豚熱に警戒
今週19日(水)に、自民党インフルエンザ等家畜防疫対策本部を開催し、断続的に発生している鳥インフルエンザについて議論を致しましたが、同時に豚熱(CSF)についても議題となりました。豚熱については、私が農林水産大臣の時、ワクチンの予防的な接種の実施を決断し、令和元年10月から接種を開始いたしましたが、ワクチン接種を実施した農場においても、豚熱が発生しています。このワクチンは過去にも使用した実績もあり、高い効果と安全性を誇りますが、全ての豚が免疫を獲得できるわけでは無く、ワクチンの抗体付与率は80%~90%です。特に子豚については、適切な時期にワクチンを接種しなければ、十分な効果が得られません。豚熱、そして、諸外国において発生地域が拡大しているアフリカ豚熱の対策として、国内で1箇所しか配備していなかった移動式レンダリング装置を3箇所に増やし、水際対策については、家畜防疫官が本年度に508名、検疫探知犬は140頭体制まで強化し、宮崎空港にも令和2年8月に検疫探知犬が配備されました。未だ九州地域で豚熱の発生はありませんが、有効なワクチンの無いアフリカ豚熱のことを考えると、野生イノシシの対策をしっかりと行うとともに、ウイルスが農場へ持ち込まれないよう、農場における飼養衛生管理の強化を図ることが最も重要です。我が国から、家畜の病気を撲滅するという強い決意で、引き続き関係者の皆様と一丸となって取り組んでまいります。