昨日5日の閣議後会見では、奈良県のブランド木材「吉野ひのき」で作った木製マスクを着用し、ご紹介させて頂きましたが、本日も、森林・林業のお話をさせていただきます。
林業についても、新型コロナウイルス感染症の影響により原木価格が低下し、全国で多くの林業経営者に影響が生じています。
このような事態を受け、林業の雇用維持を図り、保育間伐などの山の手入れを行う為、令和2年度当初予算の「林業・木材産業成長産業化促進対策交付金」を運用改善して、第2次補正予算案とまとめて公表致しました。
原木価格の低下が見られる現状では、無理に原木を山から搬出するよりも、むしろ今は将来に向けて山の手入れをして、次のタイミングに備えることが重要であると考えられます。各地域の現場では、まさに主伐から搬出間伐や、原木生産を伴わない保育間伐等へのシフトを実施・検討しておられます。
このように苦しい状況に置かれながらも、前向きに取り組もうとされている森林組合等の林業事業体の方々が、生産を調整しながら、雇用を維持できるよう、しっかりと支援して参りたいと考えております。
この為、元々、木材生産を通じた持続的な林業経営の確立に向けて路網整備や高性能林業機械の導入の支援などを行う事を内容としていた本事業の中に、新たに植林、地拵え、下刈り、保育間伐などのメニューを追加致しました。
この支援により、原木生産を伴わなくとも、林業事業体の方々が保育間伐等の森林整備に取り組む場合、最大1日15000円程度の日当を含めて、必要な経費の支援を受けることができるようになります。
また、同じく新型コロナウイルスの影響により売上げが減少するなどの影響を受けたしいたけ生産者の皆様に対しては、生産資材の導入を緊急的に支援いたします。
具体的には、経営の継続に必要な原木や種駒などの生産資材の導入に対し、購入価格の1/2を助成いたします。
これらの運用改善は、第2次補正予算案の成立を待たず、準備が整い次第、実施して参ります。
林業の継続と林業生産基盤の強化を図る為、関係者の皆様に是非ご活用頂きたく、林野庁や交付主体である都道府県にお気軽にご相談願います。